2015年8月22日土曜日

山形の「ちょっと不思議な」話


8月も後半ですが、日中はまだまだ暑い日が続く山形県。

夏と言えばやっぱり怪談.....ですが怖いのは苦手なので
今回は山形の少し不思議なお話をしたいと思います。


みなさんは「即身仏」を知っていますか?
即身仏とは、修行者(お坊さん)が苦しみのなかにある人々の支えとなるために、厳しい修行を行いお体を残された仏さまを差します。つまり、ミイラのようなお姿の仏さまということですね。

この即身仏、日本でなぜか山形に極端に存在しているんです。
日本全国に16体確認されている即身仏ですが、その中の実に8体が山形にあります.....
はっきりとした理由は現在も分かっていません。


それならばせっかく山形に住んでいることだし、1度は見てみたい....!
ということで、やってまいりました。酒田市にあります、「海向寺」


JR酒田駅から車で6分ほどのところにありました。
ここは全国で唯一、二体の即身仏が安置されているお寺です。

さっそく行ってみましょう!
海向寺本堂
本堂横の受付で拝観の手続きを済ませると、即身仏のあるお堂へ案内されます。
そしていよいよ二体の即身仏と対面です....!

見る前は「ちょっと怖いな」と思っていましたが、実際に見てみるとそういった感情は湧かず、不思議と穏やかな気持ちになりました。祀られている仏さまを直接写真などに収めることは一般的にNGとされているため、ここでお見せすることはできませんが、これはぜひ実際に行って見ていただきたい!
建物内には修行中の方が身に着ける衣装
など、貴重なものが展示されている部屋も。
お寺の方に即身仏について伺ってみると、ここに祀られているのは「忠海上人」と「円明海上人」という方。ともにこのお寺の住職をされていた方で、なんと50代にして即身仏になられたそうです。
山形に即身仏が多い理由についてもお尋ねしたところ、山形の出羽三山を中心とした山岳信仰と関わりがあるのではないか、とのことでした。「山」が謎を解く鍵のようです。さすが「山形」!


同じ敷地内に「粟嶋水月観音堂」という縁結びや安産成就のお堂もありました。

本堂のすぐ右隣にあります
中には綺麗な天井絵も!


絵の修復に東北芸術工科大学が関わってるみたいです

今回、山形を語る上でやはり「山」は欠かせないということを学びました。
出羽三山の山岳信仰は山形という土地の深いところに根をはっているのだと思います。

みなさんもこの夏、地元の歴史的なところを訪ねてみては?なにか新たな発見があるかもしれませんよ!




(写真:佐藤大地 文:我妻愛弓)


海向寺

住所:酒田市日吉町2-7-12    
TEL:023-422-4264
営業時間:9時~17時(11月~3月は 9時~16時)
定休日:火曜日





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